顎関節症について その7
こんにちは。治田歯科医院の治田です。
今回も前回に続いて最近増加している顎関節症について書きます。
前回は顎関節症の治療法のうちの運動療法と薬物療法について書きました。今回は顎関節症の治療法のスプリント療法ついて書きます。スプリント療法とは、顎の位置を正しい位置に誘導するために、マウスピースを使う治療法です。
スプリント療法(顎関節症用マウスピースを使用した治療法)
■ スタビライゼーション型スプリント:筋緊張を取ったり、顎への負担を軽減したり、噛み合わせを安定させたりすることを目的として使用される、最も一般的なマウスピースです。主に夜寝るときに装着します。
■ アンテリア・リポジショニング型スプリント:口を開けるときと閉じるときの両方で「ポキッ」と音がなる場合や、口が開かない状態(ロック)が改善して「ポキッ」と音が鳴り出した場合などに使用されます。
主に顎の関節の下顎頭と下顎窩の間にある関節円盤というものを、正常な位置に誘導するために使用されますが、ロックが治っていない状態で使用すると痛みが出たり、関節円盤後部組織の断裂を引き起こしたりする可能性があるので注意が必要です。
■ ディスク・リキャプチャリング型スプリント: マニピュレーション法(後述)によりロックが治り、再ロックを防ぎたい場合や、スプリントでロックを治そうとする場合に使用されます。
(その8に続く)