インプラントの本当の欠点 その2
こんにちは。治田歯科医院の医院長の治田です。
今日は前回に続いてインプラントの本当の欠点について書きたいと思います。
前回、インプラント自体の本当の欠点は歯と骨の間に介在する歯根膜がないことだと書きました。
歯と骨の間に存在する歯根膜は筋繊維で、口の中に入ってくる食べ物の硬さを察知するセンサーのようなものです。それと同時に顎の骨に直接噛んだ衝撃が伝わらないようにするクッションの役目もしています。そのセンサーとクッションがないのがインプラントの本当の欠点なのです。
しかし、そのセンサーとクッションである歯根膜は、インプラントと噛み合わせる歯にもインプラントの隣の歯にもあるので、臨床の場で問題が起こることはほとんどありません。ですからインプラント治療を受けた患者さんが不自由を訴えることもありません。
ただし上下に天然の歯が1本もなくなった場合に、上下の顎の骨にインプラントを植立して、歯肉の上に乗せる入れ歯ではなく、インプラントのみに噛む力を負担させるブリッジにした場合、患者さんは噛み加減がわからないとか、物を噛むと頭の中でゴリゴリ音がしてうるさい等の不自由を感じてしまうようです。
(その3に続く)